今日でお彼岸明けですが、とても肌寒い一日でした。
大震災と福島原発のニュースで重苦しい日が続いていますが、
東京など各地で水道水から放射性物質が検出されて乳児への摂取制限措置がとられたことで、
多くの皆さんがとても不安な思いで過ごされていることと思います。
昨日の自分が書いた福島原発に関する内容を改めて読み返してみると、
ちょっと堅くて難しいかなという気もしたので、今日は柔らかく平易に、
一般的な園芸愛好家向きの基礎コースで行ってみます。
まずは、もう今更という感じのところから、おさらいしてみましょう。
○放射線と放射能
放射線と一言で言っても、実は大きく分けて、
アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線
の3種類があります。
今、各地に飛んで問題になっているのは放射性ヨウ素が出すβ線と、同じく放射性セシウムが出すγ線。
かなりザクっと言えば、このβ線とかγ線などの放射線は光と似た性質があって、人体の細胞、
とりわけ遺伝子を傷つけ易いため、癌を引き起こす危険性があります。
一方、放射能というのは、放射線を出す物質(放射性物質)のことで、放射線が光とすれば、
放射能(放射性物質)は電球とか光を発する砂粒のようなイメージです。
今、各地で検出されている放射性ヨウ素とかセシウムは、目に見えない光(放射線)を出す微小な粒
が飛んできて、空気中に浮遊したり、地面、水面、野菜の葉っぱの上に降り注いでいる、
とイメージしてみると理解しやすいでしょう。
○なぜ、放射線は怖いのか
放射線は先ほど例えたように光のような性質があって、とりわけ遺伝子を傷つけ易い性質があります。
もっと詳しく説明すると、生物のすべての細胞は、DNAという遺伝情報が書き込まれた遺伝子をもっています。
このDNAは、長い縄ばしごがねじれたような二重のらせん状の構造をしていて、このはしごの段に当たる部分が
遺伝の暗号の役割を果たしており、人間の場合はこの縄ばしごが約30億段もあります。
人体に放射線が当たると、この縄ばしごが損傷してしまいますが、少量であれば
自己修復する機能が備わっているので問題ありませんが、放射線の量が多くなると自己修復が間に合わなくなり
遺伝暗号が正しく伝わらなくなってしまうと、正しく細胞の複製(細胞分裂)ができなくなってしまうのです。
この損傷によって、遺伝情報に異常を来たして、無限に異常な細胞を再生するようになってしまった細胞が
がん細胞なのです。
このように、放射線は少量であれば自己修復機能があるのでほとんど問題がないのですが、
その量が多くなればなるほど、遺伝子に異常を来たす可能性(確率)が高まってしまいます。
分かりやすい例え話をすると、遺伝子がCD、放射線(放射能)は砂ぼこりだと思ってみて下さい。
CDには大量の情報(音楽データ)が書き込まれていて、これを普通に再生する場合、
ごく微量の砂ぼこりがある程度の環境であれば、一般に何の問題も起きません。
仮に盤面が少々傷ついてごく一部に読み損じが生じたとしても、コンピューターが読み損じた情報を
うまく埋め合わせてくれるため、音飛びなどは簡単には起こりません。
ところが、砂埃がたくさん舞っているような場所でCDを再生しようとすると
必然的に盤面に傷がつく可能性が高くなり、そのうち音飛びしてしまう可能性(確率)が高くなってしまいます。
つまり、多少砂ぼこりが舞っている程度であれば、「直ちに障害が発生するものではない」としても、
時間が経つうちにたくさん傷がついて再生不能になる確率が高くなってしまいます。
特に、人体の中に取り込んでしまうと内部被曝と言って、長期間にわたって体の中で放射線を出し続け、
ある特定の器官の細胞が癌になってしまう可能性が高まるため、食品や飲料の形で体内に取り込まれることは
なるべく避けたほうが良い、ということなのです。
ちょうどMD(ミニディスク)のカートリッジの中に砂が紛れ込んでしまうようなイメージです。
原発からCD(遺伝子)を傷つける砂ぼこり(放射性物質)が大量に吹き出して砂嵐のようになっている、
とイメージすると、今起きていることが理解し易くなると思います。
ところで、枝野官房長官が連発している「直ちに健康に影響が生ずるものではない」と言っているのは、
砂ぼこりは多少飛んでいるけど、この程度であればすぐにCDに傷がついて読み取れなくなるような
ことはありませんよ、普通ならこの程度であれば壊れるようなことはないので気にする必要はありませんよ、
というようなニュアンスだと思えば分かりやすいでしょう。
では、放射性ヨウ素はどういう放射性物質なのか。
ちょっと長くなったので、今日はここまでにして明日に譲ることにします。
さて、今日の庭から。

ユーフォルビア・ウルフェニー
バラのアーチの足元で、高さ約1m強まで成長しました。
購入後2年あまりを経過し、今年初めての開花です。
青っぽい葉に蛍光色の花。
結構な存在感を発揮しています。

こちらは、芝庭にせり出した花壇の様子。
お気に入りのイングリッシュローズ、ジュビリーセレブレーションを取り囲むような形で
様々な宿根草、球根、などを植えています。
大部分はまだ芽吹きが始まったばかりですが、ゴールド、シルバー、ブロンズの各種リーフを取り揃えていて、
花期以外でも長く楽しめます。

こちらはブドウの巨峰。
50cmほどの苗を2年前に購入、鉢植えで育てていますが、
昨年は少数ながら花は咲いたものの、結局実はならずに終わってしまいました。
巨峰はブドウの中でも特に難しい品種らしく、ブドウ農家の方に言わせると、
素人が手を出すべきものではないのだそうです。
そんな訳で、今年こそとは思っていますが、果たしてどうなることやら。
寒い日が続いて庭に余り変化がないため、今日は、取り留めのない雑な写真の羅列になってしまい
ちょっと反省しています。

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テーマ:ガーデニング - ジャンル:趣味・実用
- 2011/03/24(木) 23:59:08|
- 今日の庭
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